投資リスクカンボジア

カンボジア不動産投資の5つのリスクと成功するためのポイントを教えます!

カンボジア不動産投資の5つのリスクと成功するためのポイントを教えます!
「カンボジア不動産投資のリスクが知りたい」
「リスクの対処法が知りたい」

カンボジア不動産投資を考えている方の中には、上記のような不安を持たれている方も少なくありません。カンボジア不動産投資には、日本の不動産投資にないリスクが多いためです。そのため、成功するためにはリスクとその対処法についてよく理解しておかなければなりません。

そこで、この記事ではカンボジア不動産投資のリスクとその対処法、成功するためのポイントについて詳しく解説しています。カンボジア不動産投資を検討する際の参考にして頂けると幸いです。

 

1. カンボジア不動産投資の5つのリスク

 

 

カンボジア不動産投資は以下の5つのリスクがあります。

 

(1)仲介会社のリスク

(2)プレビルド方式によるリスク

(3)賃貸需要が現地の富裕層か外国人しかないリスク

(4)法整備が整ってないことで発生するリスク

(5)面積表記が統一されていないことで発生するリス

 

それぞれについて説明します。

 

 

 

(1)仲介会社のリスク

仲介会社のリスクとは、カンボジアの不動産を取り扱っている信頼出来る会社が見つかりにくいことです。そもそもカンボジア不動産を取り扱っている日本の業者は多くありません。したがって、複数の業者を比較することが難しく、信頼出来る業者かどうかの判断が困難です。現地の不動産業者を見つける方法もありますが、信頼できる業者を見つけるのはさらに難しいためおすすめ出来ません。仲介会社を決める際は、情報を出来るかぎり集めて慎重に選ぶことが重要です。

 

 

(2)プレビルド方式によるリスク

カンボジアは不動産を購入する場合、プレビルド方式が一般的です。プレビルド方式とはコンドミニアムの建設着工前に購入を決定し、工事の進捗に合わせて分割してお金を支払う形式になります。先にお金を支払っているため、デベロッパーの倒産など何らかの事情により工事がストップするケースでは、支払った資金が戻ってこないうえに物件の引き渡しがされないことも珍しくありません。このようなリスクを軽減するためには、大手や日系のデベロッパーが建設している物件を選ぶことが重要です。

 

 

(3)賃貸需要が現地の富裕層か外国人しかないリスク

外国人がカンボジアで不動産を所有する際は規制があるため、投資対象は高級物件であるコンドミニアムのみです。そのため、賃貸需要は外国人か現地のお金持ちに限られ、空室のリスクも高くなります。仮に外国人が少ないエリアや富裕層が少ないエリアの物件を選んでしまうと、空室になる可能性が高くなるので注意が必要です。このようなリスクを回避するために、プノンペンなどの発展している都市や外国人に人気のエリアに投資するようにしてください。

 

 

(4)法整備が整っていないことにリスク

カンボジアはまだ法整備が成熟していません。特に登記制度は「ソフトタイトル」と「ハードタイトル」の2種類があるなど注意が必要です。ソフトタイトルは不動産取引の有無を証明する書類のため、物件の所有権を主張出来る書類にはなりません。そのため、正式に物件の所有権を主張するためには、ハードタイトルが必要です。

 

しかし、不動産会社によってはハードタイトルとソフトタイトルの違いを説明しないことがあるため、ソフトタイトルが正式な登記済証だと勘違いしている方も珍しくありません。

このように法整備が整っていないことにより、不利益を被るケースもあるため、注意が必要です。カンボジアの不動産に投資した際はハードタイトルの書類を手に入れるようにしてください。

 

 

(5)コンドミニアムの面積表記がグロス面積とネット面積で表記されていることによるリスク

カンボジアのコンドミニアムの面積表記は「グロス面積」や「ネット面積」の2つの表記があり、面積表記が統一されていません。表記の違いをよく理解しておかないと想像していたコンドミニアムの広さと、実際の広さが違うという事態になってしまいます。カンボジアにおけるネット面積とは、専有部分の面積とバルコニーやベランダの面積を合計したものです。

 

一方でグロス面積は専有部分に廊下や階段、その他共有部分を含んだ延床面積を戸数で割戻し計算したものになります。そのため、グロス面積は実際の住居の面積と違っている可能性が高いです。このようにカンボジアは面積表記がグロス面積で表記されていることがあるため、購入する前に住居のネット面積を確認するようにしてください。

 

 

 

 

2. カンボジア不動産投資のメリット

 

 

カンボジアで不動産投資をするメリットは以下の3つです。

 

(1)経済成長により不動産価格が上昇している

(2)米ドルが流通しているため為替リスクが低い

(3)非居住者でも口座開設が出来る

 

それぞれについて説明します。

 

 

 

(1) 経済成長により不動産価格が上昇している

カンボジアは、人口増加と経済成長を続いており、不動産需要も増加しています。そのため、不動産価格も上昇している状況です。ただし、不動産需要が大きく増加しているのは、首都プノンペンなど発展しているエリアに限られているので、注意が必要になります。

 

参考:みずほ銀行

 

 

(2) 米ドルが流通しているため為替リスクが低い

カンボジアは米ドルが流通しているため、米ドルでの決済が出来ます。米ドルは世界で最も流通している通貨であるため、信用度が高い通貨です。そのため、通貨危機といったリスクを軽減することが出来ます。このように米ドルで決済出来るのは、タイやベトナムといった他の東南アジアの国にない魅力的なメリットです。

 

 

(3) 非居住者でも口座が開設出来る

カンボジアは居住者でなくても銀行口座を開設出来ます。一方で、他の東南アジアの国では、居住者でないと銀行口座を開設出来ない国も多いです。ただし、カンボジアも今後口座開設が出来ないようになる可能性があるため、カンボジアで不動産投資を検討している場合は早く開設するようにしてください。

 

 

 

 

3. カンボジアで不動産投資を成功するためのポイント

 

 

カンボジアで不動産投資を成功させるためには、以下のポイントが重要になります。

 

(1)信頼出来るエージェントを見つける

(2)現地に視察に行く

(3)出口戦略を考えて立地を選ぶ

(4)大手のデベロッパーや日系の会社の不動産を購入する

 

それぞれについて詳しく解説します。

 

 

 

(1) 信頼出来るエージェントを見つける

カンボジアだけでなく、海外不動産において最も重要なのが信頼出来るエージェントを見つけることです。エージェントを見つけることで、現地でしか手に入らない情報をすぐに手に入れることが出来ます。特にカンボジアは発展している最中の国であるため、インターネットなどを探しても情報が少ないうえに、見つけた情報が信頼性のある情報かどうかもわからないため重要です。

 

 

(2) 現地に視察に行く

現地に直接行って購入する物件の立地などを確認することは重要です。直接目にすることで、エージェントから聞いていた情報の信頼性がわかりますし、現地の日本人に直接話しを聞くことでリスクや懸念材料を把握することが出来ます。ただし、カンボジアはプレビルド方式の不動産が多いため、完成した物件を購入前に見ることは出来ません。そのため、立地や街の発展状況などに重点をおいて現地を視察するようにしてください。

 

 

(3) 出口戦略を考えて立地を選ぶ

カンボジアで不動産投資をするうえで、出口戦略をあらかじめ考えておくことは非常に重要になります。出口戦略を立てておくことでキャピタルゲインを最大化出来る可能性が高くなるためです。カンボジアなどの新興国では、不動産需要の高まりによって不動産価格が大きく上昇する可能性は少なくありません。しかし、上記で挙げたようなリスクがあるのも事実です。売却する際の戦略を立てておくことで、不足の事態が発生しても慌てずに売却することが出来ます。

 

 

(4) 大手のデベロッパーや日系の会社の不動産を購入する

大手のデベロッパーや日系の会社の不動産を購入することで、プレビルド方式によるリスクを防ぐことが出来ます。カンボジアは新興国であるため、不動産市場が成熟しておらず、大手や日系のデベロッパー以外の不動産会社は倒産するケースが珍しくありません。倒産によって投資した物件の建設が止まるリスクを軽減するためにも、日系や大手のデベロッパーの物件を選ぶようにしてください。

 

 

 

 

4. まとめ

カンボジアは現在も発展している国であるため、日本の不動産投資にはないリスクが多くあります。そのため、リスクを理解したうえで信頼出来るエージェントと協力しながらリスクを軽減していくことが重要です。この記事をカンボジア不動産投資を検討する際の参考にして頂けると幸いです。

 

 

荒木 杏奈
執筆者:荒木 杏奈
アンナアドバイザーズ株式会社(Anna Advisors Co.,Ltd)
CEO / 宅地建物取引士 / 1984年生まれ、東京都出身
大手広告代理店セプテーニ(株)入社、その後SBIグループを経て2012年よりカンボジアの首都プノンペンの金融機関に勤務。
2013年に独立し日本とカンボジアに拠点を持ち、国内・海外の国際不動産サービスを展開
著書:東南アジア投資のラストリゾート カンボジア (黄金律新書) 新書 幻冬舎

関連記事

オーストラリア 経済と規制のリアル
オーストラリア 経済と規制のリアル
今回は、人口は決して多くはない国、しかし先進国として経済も発展し、物価もかなり上昇しているオーストラリアの経済状況とそれを取り巻く環境を考察していきます。 資...