「2027年に日本の不動産は大暴落する」 といった情報をSNSなどで目にし、不安を感じる方も多いはずです。
インターネット上では「今、家を買う人が信じられない。5年10年後には大変なことになる」といった強いフレーズのキーワードも見られます。
ネガティブな情報が広まっていることは多くの投資家が日本不動産の将来に疑問を抱いている証拠といえますが、実際、日本不動産の価格は今後下がるのでしょうか。
日本不動産の状況を考えると、海外不動産も選択肢のひとつに浮上しますが、多くの投資家が「日本か海外か」という二択の罠に陥りがちです。
しかし、重要なのは市場の将来を的確に見据え、ご自身の資産状況や目的に応じた最適な資産配分を行うことです。
今回は、日本不動産を取り巻く状況を検証するとともに、日本と海外の不動産を利回り・成長性・リスクなどの観点から比較します。
今後10年を見据えた投資戦略や、資産別のアクションプラン・海外でおすすめの投資先についても解説しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
日本不動産指数の推移
まずは、日本不動産の近年の推移について見ていきましょう。
国土交通省が令和8年3月31日に公表した国内の不動産指数は、以下のグラフが示す通りです。

出典:国土交通省「不動産価格指数 令和7年12月・第4四半期分」
グラフによれば、住宅地・戸建住宅の指数は概ね横ばいですが、マンションは2008年と比較して2025年は倍以上に上昇しているのが大きな特徴です。
マンションの指数上昇に伴って、住宅総合の指数も前年よりも全体的に右肩上がりになっています。
また、同資料での最近の不動産指数の推移は以下の通りです。

出典:国土交通省「不動産価格指数 令和7年12月・第4四半期分」

出典:国土交通省「不動産価格指数 令和7年12月・第4四半期分」
資料によれば、住宅総合指数は前月比で0.5%増、商業用不動産総合指数は前月比で0.2%減少とのことです。
最近1年ほどを見てもマンションの指数が上昇している以外は、日本の不動産指数はやや減少傾向にあると読み取れます。
日本不動産の2027年大暴落説を検証すると見えてくる3つの誤解
SNSや動画サイトで、「2027年に日本の不動産は大暴落する」 といった文言を目にした経験がある方がいらっしゃるかもしれません。
都心マンション価格の高騰や日銀の利上げを背景に、市場への警戒感は高まっています。
しかし、結論から申し上げると、全国の不動産価格が一斉に崩れる可能性は限定的です。
ここでは、日本不動産の大暴落説にまつわる誤解を3つに分けて解説します。
①2027年不動産大暴落説が広がった背景
日本不動産の大暴落説が注目される理由には、金利上昇や人口減少、相続不動産の税制変化などがあります。
特に、日銀の金融政策に伴う住宅ローン金利の上昇を懸念する声は少なくありません。
地方の空き家増加を見ても、「いずれ不動産価格は大きく下がる」という見方には説得力がありますが、見落とされがちなのがエリアごとの格差です。
現在の日本では、大都市圏と地方の不動産事情が大きく異なるため、市場を考察する際には「日本全体」ではなく「どの地域か」という視点が欠かせません。
ただし、2027年の税改正によって、不動産相続の評価額には大きな変更があります。
2027年より相続開始前5年以内に取得した賃貸用不動産は、従来の路線価評価ではなく、実勢価格に近い評価で課税される予定です。
現行の税制では、路線価評価によって道路に面する土地の割合で不動産の評価額が算出されるため、土地の形状などでは相続評価額が下がりやすいという特徴があります。
例えば現金1億円で購入した物件の評価額が6,000万円である場合、6,000万円分の資産を相続することになるため、実質的に4,000万円の節税が可能です。
2027年以降は実際の価格と相続評価額の差分が減少すると考えられるため、従来の節税スキームが成立しづらくなる可能性があります。
②過去の不動産暴落と現在の市場環境の違い
1990年代初頭のバブル崩壊時は、短期間での利益を目的とした投機マネーが大量に流入していました。
土地価格が実需を大きく上回り、過剰融資も重なった結果として歴史的な暴落を招きました。
一方、現在の価格上昇には別の要因が存在します。
建築資材や人件費の高騰・円安による輸入コスト増加・世界的なインフレなど、供給側のコストが価格を押し上げている状況です。
つまり、現在の不動産価格は価格変動による利益を狙った投機マネーだけで形成されているわけではありません。
市場の一部に過熱感はあるものの、バブル期と同じ構図と断定するのは困難です。
③本当に警戒すべき暴落パターン
投資家が警戒すべきなのは、日本全体の暴落ではなく「選別の加速」です。
人口流出が続く地域では、今後も不動産価格の下落が進む可能性があります。
一方で、東京23区や大阪中心部など需要が集中するエリアは、価格は引き続き手堅く推移する見込みです。
今後の不動産市場で起こるのは、全国同時の暴落ではなく二極化にほかなりません。
価値のある物件には資金が集まり、そうでない物件からは資金が離れるといった流れは今後さらに顕著になるでしょう。
投資家にとって重要なのは、「日本不動産は暴落するか否か」という単純な疑問ではありません。
「どの市場に資金が集まり続けるのか」「10年後も価値を維持できるか」という視点こそが、これからの投資で成果を上げるためのポイントです。
日本不動産価格の高止まりが素予想される5つの理由
2027年の日本不動産の大暴落説を受けて、近い将来に価格が下落することを心配する投資家も多いはずです。
しかし、市場を冷静に分析すると価格を支える要因が数多く存在しています。
現在の不動産価格の上昇は一時的なブームではなく、複数の要因が重なって形成されているため、バブル崩壊のような急落シナリオが再現されるとは限りません。
ここでは、今後も不動産価格が維持されやすい5つの要因を解説します。
①築コスト高騰が不動産価格を下支え
不動産価格を考える上で、見落とされがちなのが建築コストです。
近年は資材価格の上昇だけでなく、建設業界の人手不足も深刻化しています。
輸送費やエネルギーコストの増加も重なり、新築物件の供給コストは過去にない水準です。
デベロッパーの立場からすれば、建築費が高騰するなかで販売価格だけを下げるのは容易ではありません。
デベロッパーが利益確保のために供給を減らす選択を取ると、物件数が不足しやすくなります。
実際、以下のグラフが示すように、近年の住宅供給数は全体的に減少傾向です。

出典:国土交通省「令和7年度 住宅関連経済データ」
住宅供給が減り需要が維持される環境では、不動産価格は大きく崩れにくいという特徴があります。
②インフレ時代の資産防衛としての不動産需要
世界的なインフレに伴う円安も、日本の不動産市場にとって追い風となっています。
円安基調下では、日本円の価値が目減りしやすい状態です。
現金を保有するだけでは資産が損失しやすいため、多くの投資家が実物資産へ資金を移し始めています。
不動産は株式などの金融資産に比べて価格が安定しやすいほか、家賃収入が見込めるという利点もあるため、インフレ時の資金の逃避先に選ばれやすい傾向にあります。
欧米の投資家・富裕層間では、インフレ対策として保有資産の不動産比率が高まっています。
日本でも物価上昇が進むなか、資産防衛を目的とした不動産購入の動きは今後も続く見込みです。
③海外資本が日本不動産へ流入
日本国内だけを見ていると、不動産価格が高すぎると感じるかもしれませんが、海外投資家の視点に立つと見え方は一変します。
ニューヨークやロンドンなどの世界主要都市と比較して、東京の価格は依然として割安です。
さらに、円安が進行したことで、外国人投資家にとっての購入コストは相対的に低下しました。
日本は不動産関連の法整備が行き届いており、所有権の保護も明確です。
日本不動産は急激な規制変更リスクが小さいため、安全資産として評価されています。
海外資金が流入し続ける状況では、都心部や人気エリアの不動産価格は支えられる可能性が高いでしょう。
④都市部への人口集中は今後も続く見通し
日本国内で少子高齢化が進んでいることで不動産価格も下がると考えられがちですが、実際はその限りではありません。
重要なのは総人口ではなく、人がどこに集まるかです。
現在も若年層や高所得者層は大都市圏を中心に流入を続けており、利便性の高い都市部への需要は依然として強い状況です。
不動産市場では、全国平均よりも局地的な需要が価格を決定しやすいという特徴があります。
現在の国内不動産市場では、人気エリアへの集中が加速し、二極化が進みやすい状況です。
日本不動産投資においては、今後は「どのエリアが選ばれるか」という視点がますます重要になります。
⑤供給不足が価格を支えやすい構造
不動産価格が下落するためには、需要を大きく上回る供給が必要になりますが、現在の都市部では逆の現象が起きています。
建築コストの上昇や人手不足によって住宅の新規供給は伸び悩むと、デベロッパー側も供給量を慎重に調整する傾向にあります。
結果として、市場に出回る物件数が限られ、いわゆる品薄が続いている状態です。
不動産価格の一時的な調整はあるかもしれませんが、供給不足という問題が解消されない限り、大幅な価格下落は起きにくいと考えられます。
人口減少でも資産価値を維持するエリアと下落するエリアの違い
日本の総人口は減少しており、将来的な不動産需要の縮小を懸念する声も少なくありません。
しかし、投資家が理解すべきなのは、人口減少と価格下落が必ずしも直結しないという事実です。
ここでは、日本不動産で資産価値を維持しやすいエリアと減少しやすいエリアの違いについて解説します。
①東京・大阪など大都市圏の将来性
日本国内でも大都市圏は、今後も資産価値が維持されやすいです。
特に東京23区は国内外の投資家から需要が強く、市場のなかでも特殊な存在といえます。
東京23区には大企業の本社や大学・医療機関などが集中しているため、利便性を求める人々が継続的に流入しやすい状態です。
人口減少が進む日本においても、東京圏だけは一定の人口維持が期待されています。
大阪も同様で、再開発プロジェクトが相次ぎ、インバウンド需要の回復も追い風となっています。
大阪は西日本の中心地としての役割が今後も続く可能性が高く、投資資金が集まりやすい環境です。
東京・大阪などのエリアでは、仮に市場全体が調整局面に入っても価格下落幅は限定的でしょう。
重要なのは全体の平均値ではなく、需要が集中するエリアを見極める点にあります。
②地方中核都市が注目される理由
日本国内の人口減少において、意外な注目を集めているのが福岡市・札幌市・仙台市といった地方中核都市です。
地方中核都市は比較的近い都市からの人口流入があり、地方の人口減少を抑制する役割を担っています。
地方中核都市には若年層の流入も比較的多く、住宅需要が維持されやすい点が特徴です。
また、大都市圏と比較して不動産の購入価格が抑えやすいため、利回りの面でも魅力があります。
東京では表面利回り3%前後の物件も珍しくありませんが、地方中核都市ではより高い利回りを期待できるケースも見られます。
もちろん、すべての地方都市が同じように期待できるわけではありません。
投資先の都市は人口流入の超過が続いているか、雇用が安定しているか、再開発計画があるかといった見極めが不可欠です。
③人口減少で厳しくなるエリアの特徴
大都市圏や地方中核都市への不動産投資が期待できる一方で、今後厳しい局面を迎える可能性が高いエリアも存在します。
人口流出が止まらず、新たな需要を生み出せていない地域への不動産投資は慎重になるべきです。
若年層が都市部へ流出し高齢化が進む地域では、需要そのものが減少していきます。
結果として空き家が増加し、売却したくても買い手が見つからない状況が発生しがちです。
特に駅から遠い郊外の住宅地や、交通の利便性が低いエリアでは需要は相対的に乏しくなります。
注意すべきなのは、現在の利回りだけを見て投資の判断をしてしまうことです。
一見すると高利回りに見える物件でも、将来売却できず、入居者が確保できなければ資産価値は大きく損なわれます。
不動産投資においては、出口戦略を想定したエリア選定が不可欠です。
④今後10年で進む不動産の二極化
これからの国内不動産市場を一言で表現するなら、「二極化」が最も適切でしょう。
価値のあるエリアには人と資金が集まる一方、需要の乏しいエリアからは資金が流出しやすいです。
実際に、都心のマンション価格が上昇を続ける一方で、地方では不動産価格の下落が進むケースが少なくありません。
重要なのは、「日本か海外か」という単純な比較ではないのです。
どの国・どの都市・どのエリアに投資するのかといった視点が、これまで以上に求められます。
海外でも、人口減少や景気停滞に直面する都市は存在します。
逆に国内であっても、成長を続けるエリアは少なくありません。
見るべきなのは国単位ではなく、都市やエリア単位、さらには物件ごとの成長性です。
まとめ
少子高齢化の進行する日本では、不動産市場は全体的に収縮していくと考えられています。
建設コストの上昇に伴って、住宅供給数が減少傾向にあるのも懸念点です。
ただし、東京・大阪や地方中核都市の不動産には根強い需要があり、一部のエリアでは今後も需要が維持される見込みです。
一方で、人口流出の続く地方は市場の縮小が予想されており、日本不動産は二極化していくと考えられます。
資産を守り増やしていくには、今後は円だけでなく外貨を保有するという視点が非常に重要です。
一般的に、日本不動産は市場の成熟による安定性が高いのに対し、海外不動産は急成長に伴う高い利回りが期待できます。
一口に海外不動産といってもさまざまな国があるので、ご自身に合った国やエリア・物件を選定することが重要です。
資産別におすすめできる対象が異なり、小資本の場合は利率の高い海外銀行口座でキャッシュを増やすのも有効な選択肢です。
弊社では、カンボジアを中心とした不動産投資・銀行口座開設で、お客様の効率的な外資形成をサポートしております。
また、海外不動産・銀行口座開設に関する国内セミナー・現地ツアーも積極的に開催しております。
外資を取り入れた資産形成に興味のある方は、ぜひ弊社までお問い合わせください。
Asset Oceanが根本的に解決を目指す課題は、海外不動産投資のハードルを下げ、市場を活性化させることです。


