海外不動産投資のデメリットとは?回避策と合せて分かりやすく解説
「海外不動産投資のデメリットの回避策を知りたい」
海外不動産投資を検討している方の中には、上記のような疑問を持たれている方も多いでしょう。国内不動産投資でもデメリットがあるので、土地勘がないなどの理由から海外不動産投資のデメリットが多いイメージが一層強く感じる方も少なくないでしょう。そのため、成功させるためにはデメリットと回避策をよく理解しておくことが重要になります。
この記事では海外不動産投資のデメリットや回避策について詳しく解説していきます。海外不動産投資を検討する際の参考にして頂けると幸いです。
目次
1. 海外不動産投資のデメリットは?
海外不動産投資には、以下のデメリットがあります。
(1)情報が集めにくい
(2)為替変動によって損失が出ることがある
(3)カントリーリスク
(4)経済成長が止まるリスク
(5)融資が受けられないケースがある
(6)賃貸管理が難しい
では、それぞれについて説明していきます。
(1) 情報が集めにくい
海外であるため事前に物件を気軽に見に行くことは難しく、情報も集めにくいです。特に現在は新型コロナウイルスの影響もあり、現地に行くことは非常に困難と言えます。仮にインターネットなどで情報を集められたとしても、正確な情報でない可能性もあります。そのため、現地の立地状況や物件の状態、賃貸需要などの情報を自身で判断するのは容易ではありません。
上記のように、不確かな情報しかない状態で不動産を購入するのは非常に危険です。
では、どうやって現地の情報を集めればいいのでしょうか?
それは信頼出来る現地の情報に詳しいエージェントや、現地に法人がある不動産投資会社などを見つけることです。信頼出来るエージェントを見つけることで、現地の正確な情報を教えてもらうことができます。
(2) 為替変動によって損失が出ることがある
海外不動産の収益はその国の通貨で受け取ることが一般的です。そのため、為替レートの変動によって、当初予想していた利益よりも少なくなる可能性もあります。例えば、ベトナムで2,117万ドン(約100,000円)の家賃収入があった場合に(2021年5月21日時点のレート:1ドン=0.0047円)、為替レートの変動があり1ドン=0.0030円になってしまうと、円に換金しても約63,000円にしかなりません。
もちろん逆の可能性もあり、1ドン=0.0050円になった場合は、約105,000円になります。このように、為替レートによって予想より利益が減るケースや増えるケースがあることを為替リスクと言います。換金によって損をしないためには、為替レートを日頃からチェックして現地の通貨の推移を把握しておくことが重要です。
(3) カントリーリスクがある
政権交代やテロなど国の情勢変化によって発生するリスクがカントリーリスクです。例えば、最近では2019年に起きた香港の民主化デモを思い浮かべると分かりやすいかもしれません。香港の民主化デモは、2019年に逃亡犯条例改正案が発端で起きたデモになります。このデモにより一時期に香港の不動産価格の下落や空き家の増加などが発生しました。
一方で、政権交代によって政策が代わり、法律が改正されることによって外国人投資家にとって投資しやすい状況が180度変わってしまうこともカントリーリスクのひとつです。このようなカントリーリスクを少しでも軽減したいなら、現地の情勢に詳しいエージェントに依頼することが重要です。また、ご自身の方でも常に投資を検討している国の情報を常に集め、政治状況などを把握しておくことはリスクを軽減するために非常に重要です。
(4) 経済成長が止まるリスクがある
高い利回りや売却益を期待して投資する場合、経済成長していて物価が上昇している国の不動産を買うことが重要です。しかし、経済成長している国でも経済成長が止まる可能性があるのは注意が必要です。例えば、直近では新型コロナウイルスによる影響が挙げられます。2020年には、中国を含めた新興国のGDP成長率はマイナス2.6%の伸長になっている状態でした。
当然ですが、新型コロナウイルスだけでなく様々な要因によって、経済成長が鈍化して不動産市場へ影響を与える可能性はあります。そのため、不動産を買った国の経済状況は日頃から目を配るようにしておくことが重要です。目を配っておくことで、いち早くリスクに気付くことができます。そうすることで不動産を売却するなどのリスクに対する対策をとることが可能です。
(5) 融資を受けられないケースがある
国内の金融機関で、海外不動産投資のための資金を融資してくれるところは多くありません。さらに融資をしてくれる金融機関であっても、国内不動産を所有していることが条件になっているなど、審査基準が非常に厳しいです。特に新興国ではプレビルド方式といって建設が進むごとに資金を支払う形での不動産の購入が一般的な国もあり、そういった完成していない不動産への融資は基本的にしてくれません。
ですから、現金で購入することが一般的なケースになってしまいます。中には現地の金融機関から融資を受けられるケースもあります。しかし、現地どの金融機関が融資してくれるかなどは自身ではわからないため、現地に詳しいエージェントに相談するようにしてください。ただ、マイナス金利の実施により非常に低い金利で融資ができる日本と比較して、海外の現地銀行の融資だと金利が高いケースがほとんどです。そのため、きちんとシミュレーションすることが重要です。
(6) 賃貸管理が難しい
海外に不動産があるため、賃貸管理が非常に難しいこともデメリットのひとつです。そのため、信頼出来る管理会社を見つけて協力してもらう必要があります。悪質な管理会社と契約してしまうと入居者の募集や物件のメンテナンスなどを適切に行ってくれない可能性があるためです。メールでの問い合わせなどのレスポンスが遅いことや、返事が来ないことも少なくありません。中には日本の企業が管理をしてくれる会社もありますので、日本人スタッフがあるような管理会社に依頼するといいでしょう。
2. デメリットが多い海外不動産投資をオススメする理由
海外不動産投資をオススメする主な理由は以下の3つになります。
(1)高い利回りやキャピタルゲインを狙えるなど稼げる可能性がある
(2)海外不動産をポートフォリオに組み込むことで安定する
(3)日本国内の不動産よりも少額の資金で投資出来る物件がある
それぞれ詳しく解説します。
(1) 高い利回りやキャピタルゲインを狙えるなど稼げる可能性がある
海外不動産投資は国内不動産投資と比較して、利回りが良いうえに売却益で大きく稼げる可能性があります。日本の経済成長が停滞している一方で、一部の新興国では経済成長が著しいためです。人口が減少しており経済成長が鈍化している日本では、不動産の売却益を狙うのは難しいと言われています。
一方で、新興国などの不動産は経済成長や人口増加などの要因によって不動産需要が上昇し、不動産価格も上昇していく傾向にあります。そのため、家賃の上昇や不動産価格の上昇によって売却益を見込むことが可能です。
(2) 海外不動産をポートフォリオに組み込むことで安定する
海外不動産をポートフォリオに組み込むことで安定性を高めることが出来ます。ポートフォリオとは、複数の資産を組み合わせてリスク分散をするものです。例えば、国内と海外の不動産を所有している場合、災害によって日本の不動産が倒壊し収入がなくなったとしても、海外不動産からの収入がなくなることはありません。
また、インフレによって日本円の価値が低下しても、海外不動産はその国の通貨で収入を得るため、リスク分散になります。
(3) 日本国内の不動産よりも安価な物件がある
新興国の不動産は日本よりも価格が安価な物件がよくあります。日本で不動産投資するよりも少額な資金で投資が出来ますので、日本の不動産への投資が資金的に不安という方は、一度海外不動産投資を検討してみてください。
しかし、海外不動産は融資ができない、もしくは受けにくいデメリットがあるため、国内不動産投資とのバランスを考えて実行するようにしてください。
3. まとめ
海外不動産投資にはデメリットが多くありますが、メリットもあります。海外不動産投資を成功させるためには、デメリットとその回避策を良く理解することが重要です。これから海外不動産投資を検討されている方、ぜひ参考にして頂けると幸いです。
Asset Oceanが根本的に解決を目指す課題は、海外不動産投資のハードルを下げ、市場を活性化させることです。