海外不動産投資でニューヨークがおすすめの理由と最新の不動産市場
しかし、興味はあるものの、いきなり海外の不動産投資をすることにリスクが多いと感じている方も少なくないはずです。
ニューヨークには常に世界中から人が移り住んでくるため物件の需要が多いことや、多くの中古物件が流通しています。
そのため、空室になったり物件価格が下落したりといったリスクを抑えて、安定した不動産投資が可能です。
そこで今回は、ニューヨーク不動産投資のメリットとデメリット、実際に投資不動産を購入する際の手順などについて解説をします。
これからニューヨークの不動産投資を検討されている方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
1. グローバル都市ニューヨーク!ニューヨークの全体像
ニューヨークは世界を牽引するグローバル都市です。
不動産について解説する前に、まずニューヨークの全体像をみていきましょう。
(1) 世界金融の中心地
ニューヨークは世界金融の中心地と言われています。
その理由は、ウォール街にあるニューヨーク証券取引所が時価総額において世界一を誇っており、世界経済に多大な影響力を有しているからです。
世界の基軸通貨がドルであることも、ニューヨークが世界の金融の中心地として機能する理由のひとつとして挙げられます。
(2) 各界のトップが集まる
ニューヨークには金融やビジネスだけでなく、ファッション、アート、グルメ、カルチャーに至るまで各界のトップが集まってきます。
経済面だけでなく、文化面でもニューヨークは世界を牽引しています。
それほど魅力的な都市だからこそ、絶え間なく人が入れ替わる刺激的な街だと言えるでしょう。
2. ニューヨーク不動産投資のメリット
続きまして、ニューヨーク不動産投資の4つのメリットをご紹介します。
(1) 安定したマーケット
マンハッタンの住宅平均販売価格を見てみると、販売価格が一時期的に下落することはあっても長期的には緩やかに上昇していることがわかります。
2008年にはリーマンショックがありましたが、それほど大きくは下落しておらず、その後順調に回復しています。
また2020年はコロナの影響もあり物件価格が下がってはいるものの、2021年からは回復の動きがみられます。
図1:マンハッタン北部の住宅平均販売価格と販売数
(出展元URL:https://www.millersamuel.com/charts/northern-manhattan-average-sales-price-v-number-of-sales-single-family-condo/)
(2) 空室リスクが低い
1-(2)で述べたようにニューヨークには様々なジャンルの人々が、留学などで短期間の滞在を求めている場合も多く、賃貸の需要が常にある状態です。
マンハッタンの住宅賃貸空室率を見てみると、2020年に空室率が上昇したものの、2021年後半からはほぼコロナ前の水準にも戻っています。
そのため、ニューヨークで空室になるリスクは低いと言えるでしょう。
図2:マンハッタンの住宅賃貸空室率
(出展元URL:https://www.millersamuel.com/charts/manhattan-residential-rental-vacancy-rate/)
(3) 中古物件の不動産価値が高い
アメリカは日本と比較すると引越しが多く、生涯で引越しする回数は平均して4〜5回と言われています。
そのため中古物件の需要が高く、日本よりも中古物件の不動産価値が高い傾向があります。
日本のように購入してから築年数が経過するにつれて、どんどん価値が減少するようなことはなく、価値が保たれる傾向があります。
そのためニューヨーク不動産投資では、日本よりも物件の売却で利益を取れる可能性が上がると言えます。
(4) 自然災害が少ない
ニューヨークでは地震がほとんど発生しません。
地震以外にアメリカの自然災害と聞いてイメージされるのがハリケーンですが、ことニューヨークに関してはハリケーンとも無縁で自然災害が少ない地域です。
不動産の倒壊などのリスクが少ない点で、自然災害が少ないことはニューヨーク不動産投資のメリットのひとつだと言えるでしょう。
3.ニューヨーク不動産投資のデメリット
一方、ニューヨーク不動産投資にはデメリットもあります。大きく下記の3つを挙げられます。
(1) 物件が高く固定資産税がかさむ
物件の需要が常に高いニューヨークですが、もちろん物件自体の価格も高いです。
一度購入してしまえば物件自体に追加で払うものはありませんが、問題は固定資産税です。
ちなみにニューヨークの固定資産税は評価額の約0.3~1.3%です。
物件価格が高いため、ニューヨークで不動産投資をすると固定資産税も必然的に高くなってしまします。
物件を購入した後の家賃収入ばかり考えず、固定資産税にも目を向けてください。
そのためニューヨークでの不動産投資を検討する場合は、固定資産税のことも念頭に置いておきましょう。
(2) 利回りが比較的に低い
Global Property Guide(海外不動産の情報サイト)が算出していた各国の賃貸利回りを見てみましょう。
国(都市) | 賃貸利回り |
日本(東京) | 2.66% |
アメリカ(ニューヨーク) | 2.91% |
タイ(バンコク) | 5.13% |
カンボジア(プノンペン) | 5.33% |
図3:各国の賃貸利回り比較
(出展元URL:https://www.globalpropertyguide.com/rental-yields)
ニューヨークや東京の利回りは、バンコクやプノンペンなどの新興国の都市と比較すると低い傾向にあります。
ニューヨークでは住宅需要はあるので家賃収入は見込めるのですが、物件購入額に対する収入が相対的には低いという現状があります。
ただ賃貸需要は常に高いので、空室のリスクが少なく、賃貸の回転率が良いことを考慮すると、それほどデメリットにはならないと言えます。
(3) 管理費が高い
ニューヨークの賃貸は日本と比較すると管理費が高いです。
さらに物件の定期的な改修費用もかかります。
ニューヨークは物件価格が高いので、その分管理費が高くなってきます。
高い物件を購入して、維持をするために高い管理費を払って、さらに利益を出すためには、購入する物件が想定している家賃で貸し出すことができるか十分な検討が必要になるでしょう。
4. コロナの影響は?ニューヨーク最新の不動産市場動向
常に高い需要を維持してきたニューヨークの不動産市場ですが、コロナの影響はどうだったのでしょうか。
続きましてコロナの影響と、ニューヨーク最新の不動産市場の動向について解説していきます。
(1) コロナの影響
2020年のコロナ禍ではこれまでの動きと違い、ニューヨークにいた人々が郊外に移動していたったため、一時的に空室率が上昇し、物件価格が下落しました。
しかし2-(1)、(2)で述べたように、2021年後半より空室率と物件価格の回復が徐々に見られ始めています。
今後人の動きが戻れば、不動産市場も徐々に元の水準に戻ると予測されます。
(2) 賃貸料の推移
2020年はコロナの影響で賃貸料が下落しました。
しかし2021年に入り、少しずつ賃貸需要の回復が見られ始めたものの、本格的に回復するのはワクチンが普及し、人々の動きが正常化する2021年後半以降と予測されています。
図4:マンハッタンの月額家賃指標
(出展元URL:https://www.millersamuel.com/charts/manhattan-monthly-rental-price-indicators-face-rent/)
(3) 不動産価格の推移
ニューヨークの不動産価格の推移についても、賃貸料と同様の傾向があります。
2-(1)で述べたように、2020年はコロナの影響もあり物件価格が下がってはいるものの、2021年からは回復の動きがみられます。
5. 実際にニューヨークの投資不動産を購入する時の流れ
最後に、ニューヨークで実際に投資不動産を購入する時の流れについて解説します。
(1) 信頼できるエージェントを探す
まずはニューヨークの不動産を取り扱うエージェントを探しましょう。
日本国内を拠点に活動しているエージェントもいれば、ニューヨーク現地で活動しているエージェントもいます。どちらに問い合わせをしてもいいですが、より身近で相談したい方は日本国内にいるエージェントがオススメです。
もちろん、ニューヨークの物件を取り扱っている不動産会社に問い合わせすることも可能です。その場合は、その会社が販売している不動産から選ぶことになりますので、ご自身で不動産を選びたい場合はエージェントに問い合わせするといいでしょう。
なお、問い合わせる際は、支払いの計画や想定している物件価格の相場、投資目的などの方向性をある程度決めておくとスムーズです。
(2) 検討している物件を内覧する
気になる物件が見つかったら内覧できるのが理想ですが、ニューヨークにあることもありなかなかすぐ内覧できないケースも多いです。
日本の不動産とは異なり、アメリカの不動産市場は非常に情報透明性が高く、物件に関する情報は全て公開しています。
よって、内覧できなくても、公開されている情報からある程度の判断ができます。
その場合は、エージェントとよく相談し、現地にいる人に写真を撮ってもらうなど、できる限り情報を集めるようにしましょう。
(3) 購入したい物件が決まったらオファーを入れる
エージェントと相談して、物件の購入が決まりましたらオファーを入れましょう。
(4) 売買契約を交わす
ニューヨークでは不動産の売買契約を交わす際に弁護士に立ち会ってもらいます。
売主と買主、双方の弁護士同士でやり取りをして売買契約書の作成をします。
弁護士が立ち会う部分が売買契約を交わすうえで日本とは違う習慣なので、信頼できる弁護士を選ぶようにしましょう。
(5) ローンを利用する場合
海外の不動産購入で融資を利用する場合は審査ハードルが上がります。日本国内の場合は不動産会社の提携ローンを利用するか、アメリカ現地の金融機関から借り入れするケースもあります。
どちらのケースにおいても、日本国内の不動産を購入する際の融資とは大きく異なるので、現金で購入することを念頭においておくといいでしょう。
なお、現金にて購入する場合にかかる費用は下記を参考にしてみてください。
弁護士費用 | $ 2,000 ~ $ 2,500 |
管理会社、組合審査費用 | $ 1,000 ~ $2,000 |
タイトル保険 | $ 100,000 毎につき $ 450 |
調査諸経費 | $ 500 ~ $ 1,000 |
登記費 | $ 300 |
出典:スターツ(https://www.starts.co.jp/kaigai-real-estate/newyork/)
6. まとめ
今回はニューヨーク不動産投資のメリットとデメリット、実際に投資不動産を購入する際の手順などについて解説しました。
ニューヨークの不動産投資は人口の流入が多く賃貸需要が高いことや、中古物件の不動産価値も高いことから長期で安定して投資するメリットがあると言えるでしょう。
コロナの影響で一時的に物件価格は下落しましたが、最近では回復の兆しが見えています。
今回ご紹介したニューヨーク不動産投資のメリット・デメリットを理解したうえで、ニューヨークでの安定した不動産投資をぜひ検討してみてください。
【参照サイト】
・Northern Manhattan Average Sales Price v. Number of Sales [Condo, Single Family](Miller Samuel)
・Manhattan Residential Rental Vacancy Rate(Miller Samuel)
・Rental Yields: Why are they important(Global Property Guide)
・Manhattan Monthly Rental Price Indicators [Face Rent](Miller Samuel)
Asset Oceanが根本的に解決を目指す課題は、海外不動産投資のハードルを下げ、市場を活性化させることです。